雨の日の運転にワイパーは心強いアイテムです。
ただワイパーの拭き残しは意外と見落としていないでしょうか?
車を外に保管する人は多いでしょう。しかしワイパーのゴムは直射日光に弱く、劣化が進むとワイパーを動かしても拭き残しが出来てしまいます。
白いスジが残ると視界はクリアにならず、運転が怖くなることも。
ワイパーの拭き残しを甘く見てはいけないのです。
拭き残しが現れないようフロントガラスをクリアに保ち、安全運転を続けましょう。
ワイパーの拭きムラの症状と原因
ワイパーの拭きムラと症状は、ゴミや油膜など様々な症状があります。
最近はコーティング施工も多いと思いますが、メンテナンスが悪いとかえって拭き残しを招く原因にもなるのです。
筋状の線が残る
筋状の線が残る原因はワイパーとフロントガラスの間に落ち葉やゴミなど、異物が挟まることが考えられます。
異物を除去しても筋が残るなら、ワイパーのゴムやブレードが劣化している可能性があります。
ワイパーはゴムの部分をブレードでフロントガラスに押さえて表面を拭き取ります。
ゴムを押さえるパーツは最近プラスチック製が多いので、直射日光の影響を受けやすくなっているのです。
その部品が熱で劣化するとゴムを押さえる力が弱まり、拭きムラが起きるのです。
クモの巣状に拭きムラがでる
汚れ防止のため、フロントガラスに撥水コーティングを施工する機会が多いと思います。
しかしコーティング被膜は徐々に劣化します。
劣化するとガラス表面は目に見えないレベルでデコボコになり、ワイパーがガラスを均一に拭き取れなくなってしまうのです。
そうするとワイパーを動しても拭きムラが起こるので、キイロビンなどの油膜除去剤でコーティング剤を剥がしましょう。
それでもクモの巣状に拭きムラができるなら、ワイパーやブレードの劣化が考えられます。
水の流れた跡が浮きでる
ワイパーを動かしても水が流れた跡ができたり模様がウロコ状に浮かび上がったりする症状もあります。
これは、ミネラルや油膜がガラス表面に固着(または両方が付着)していることが原因でしょう。
油膜は除去できても、ミネラル成分はすぐ取り除けない事もあります。
キイロビンでも除去し切れないときは、ガラス用のコンパウンドで取り除きましょう。
腕力で取れない汚れはポリッシャーで除去するのも一案ですね。
ワイパー拭き残しの原因と対処法
拭き残しはワイパーを構成するパーツの劣化も原因です。
車を外に保管する機会が多い分、ワイパーは太陽光や気温差の影響を受けるのです。
ワイパーゴムが劣化している
車を外に保管すると、ワイパーのゴムは常に直射日光や気温差の影響を受けます。
ゴムが劣化して切れると、ガラス表面の水分を除去し切れず拭きムラができます。
ワイパーゴムは1年程度しかもたないブー
その間にダメージを受けていることは間違いないので、定期的なワイパーゴム交換をおすすめします。
ワイパーゴムだけなら片側1,000円程度で買えるので、カー用品店に立ち寄るついでに交換するのもいいですね。
ブレードが劣化している
ワイパーゴムを支えるアイテムがワイパーブレードです。
長い間ワイパーを動かしていると、ブレードも劣化します。
劣化が進んだままワイパーのスイッチを入れると、ガラス表面にゴムが密着せず浮いた状態になり、拭き残しができるのです。
ワイパーブレードは片側2,000〜3,000円程度で購入できます。
ワンタッチで交換できるので自分でも作業できますが、2年に一度の車検で交換を依頼するのもおすすめです。
ワイパーアームの抑えが弱くなっている
ワイパーアームは車本体とワイパーブレードを繋ぐパーツです。
バネの力でブレードをガラスに押しつけますが、劣化でバネが弱るとブレードを押さえる力が低下してしまいます。
とはいえ、ワイパーアームは一般的に10年程度であれば交換不要な部品です。
乗っている車が古く、ワイパーゴムやブレードを交換しても拭きムラが残る場合は、アーム交換を検討しても良いレベルでしょう。
ただし、大雪の日にワイパーを無理やり動かしたなどの場合は、劣化が早まったり故障したりするので、取り扱いには注意したい部品であることは確かです。
詳しくは「ワイパーアームなどのナットゆるみ」をご覧ください。
ガラスに油膜が付着している
油膜がフロントガラスにこびりつくと、ワイパーが水分を取り切れず拭き残しができる可能性があります。
確認するためにはフロントガラスに水をかけてみましょう。
ガラスに油膜があると水はまだら模様に流れていくブー
一方で撥水が効いていると水分は殆ど残りません。油膜が全く無いときは親水状態となってゆっくり流れますね。
フロントガラスの油膜は、その分だけ撥水効果を落とすのです。
油膜を落とすためには、キイロビンなどの油膜取りでガラスを磨いてあげると効果的です。
ガラス撥水剤が落ちている
フロントガラス表面に撥水施工しても、時間の経過で効果が落ちてきます。
そういうときは古いコーティングを取り除いてから再度やり直すと、効きが復活しますよ。
キイロビンを使うと簡単に古い撥水剤を落とせるブー
撥水剤を塗布したらゴムをグラファイトワイパーなど、撥水性の強いものに交換するのもお勧めです。
ワイパーの拭き残しをなくてクリアな視界を確保する方法
ワイパーの劣化は事故の可能性を跳ねあげるため、定期的なメンテナンスが必要です。
ここまでご紹介したものと一部重複してしまいますが、自分でできる簡単なメンテナンス方法をご紹介します。
油膜やコーティング剤を除去
油膜やコーティング剤がフロントガラス表面に付着すると、その分だけ拭き残しができます。
油膜は他の車の排ガスや、雨に含まれる油分などが付着したものです。
他にも、洗車のワックスが溶け出して油膜になるブー
油なのでワイパーで拭き取ることができず、視界を妨げる主な原因になります。
また、窓ガラスに塗布したコーティング剤が剥がれだし、ワイパーの拭き残しの原因にもなります。
こういうときはキイロビンなどで油膜を除去してコーティングをやり直し、クリアな視界を取り戻しましょう。
ワイパーゴムの交換
ワイパーゴムは直射日光に弱く、寿命はせいぜい1年といわれており、その間に必ず夏の強烈な太陽を浴びています。
また屋外に保管すると、気温差で徐々にダメージを受けるでしょう。
ゴムが劣化すると硬化して、拭き残しやガラスの傷の原因になります。
ワイパーゴムは片側1,000円程度で購入できる非常に安価な部品です。
定期的に交換することで、フロントガラスの状態を良い状態で保つことができます。
カー用品店によっては工賃無料で交換してくれるブー
ワイパーアームの交換
ワイパーアームは目立たないので放置しがちかもしれませんが、ワイパーブレードをバネでガラスに押し当てている大事な部品です。
バネも時間の経過で押し当てる力が落ちるのです。放置すると肝心な時にワイパーが役に立たなくなるでしょう。
ワイパーが動かないような深刻な状態になる間にアームの具合も確認してください。
ワイパーの真ん中が浮くのは当たり調整が必要
ワイパーブレードの角度が垂直でないと、ゴムを交換または油膜を除去しても、拭きムラが発生することがあります。
当たり具合を調整するには、ワイパーを途中で止めてエンジンを切り、位置を固定します。
ワイパーブレードを外してから、フロントガラスにそっとアームを当てましょう。
ワイパーがガラスを強打しないよう、雑巾などを使うと良いですね。
直接当てるとガラスが割れるから要注意だブー
ワイパーをモンキースパナなどで挟み、力を入れて調整してみましょう。
まとめ
- ワイパーの拭きムラはゴムやブレードの劣化が主な原因
- 油膜や古いコーティングが残っていると拭き残しの原因になる
- キイロビンなどを使い定期的に油膜やコーティングを剥がすことが大事
- ワイパーゴムは1年に1度は交換するべき
- 定期的なメンテナンスで視界良好な状態が長く続いて安全運転に繋がる
ワイパーの拭き残しは油膜が主原因です。またゴムの劣化を放置することも要因です。
ゴムは直射日光に弱く、1年程度しか持ちません。
消耗品の値段としては安いので、切れるなど劣化が進んだらすぐに交換しましょう。
同時に油膜を除去してフロントガラスをキレイに保ち、ゴムの寿命も延ばして拭き残しを防ぎましょう。