新車に洗車機いつから?面倒な手洗いから開放されるボディにやさしい洗い方

納車されて日の浅い新車。できることなら新車の状態を保っておきたい…特に塗装されたボディは綺麗にしておきたいと思うはず。

その為には定期的に洗車を行う必要があるけど、洗車キズが付くのは困りもの。

洗車機に新車を預けて大丈夫なのか?

新車を綺麗に保つための洗車の仕方について詳しく解説します。

目次

新車は洗車機で洗ってもいいのか?

洗車機で高速回転するブラシ。「洗車キズが気になる」「何かあったら心配だ」と思うようであれば、使用はやめておいたほうが良いでしょう。

新車に限っては手洗い派だという方が多数なのも事実。

ただ実際はブラシの材質なども年々進化しており、傷になることは少なくなっています。

とはいえリスクが全くないわけでもありません。

サイドミラーなどはデリケートな部分は洗車機では洗えない場所の一つで、自分で洗うことになります。

キャンピングカーやタクシーなどの特殊な形状や装備品がある車でも同様ですね。

万が一新車に何かあった場合、その時のショックは非常に大きいもの。

車は修理可能かもしれませんが、精神的なダメージを受け入れる余裕がないのであれば洗車機以外の方法を考えてみてください。

新車は洗車機使える?

洗車機の種類で傷の入りやすさは異なる

傷の入りやすい洗車機は何が違うのか?

一言でいえば洗車に使うブラシタイプ。材質の違いです。

以前は汚れを落とすことを重視して硬かった…ゆえに塗装面は磨かれた跡が残っていたというわけです。

今は材質も洗い方も見直され、洗浄力を維持したままで、車にやさしい洗車ができる洗車機が登場しています。

プラスチックブラシの洗車機

今でもプラスチックブラシの洗車機は、トラックのような大型自動車などでは使われています。

化学繊維で作られたブラシで化繊ブラシとも言われます。

確かに固着した泥でも弾き飛ばすように落としてくれます。

それだけブラシとしても丈夫、つまりタワシや釣り糸ように硬い繊維になっており、これで擦れば磨き傷なることは間違いなしでした。

布ブラシ・スポンジタイプの洗車機

一般乗用車向けの洗車機の主流は、布やスポンジタイプのブラシによるもの。

布ブラシはマイクロファイバーなどの細い繊維ベースのものを、スポンジブラシはややゴムのような柔軟性を持った、数ミリ幅ほどの帯状にしたものを使用しています。

回転ブラシで使用するため形状こそは異なっていますが、基本的には手洗い洗車で使われる道具と同様の材質を用いており、洗車キズも入りにくくなっています。

高圧洗浄(ノンブラシ)タイプの洗車機

高速で水を吹き付けることで汚れを落とすタイプで、多くの場合オプションメニューとして装備されています。

布やスポンジで磨いているわけではないので、汚れに由来する洗車キズはもちろん磨き傷にもならない方法です。

「予備洗い」で傷が付くリスクを減らせる

汚れの多くが細かくて硬い粒子になったもの。

この汚れが洗車機のブラシに付着すると、一種の研磨剤として働いてしまい、非常に微細な傷となって塗装面がくすんだ状態になってしまうのです。

手洗い洗車でもそうですが、一度にすべての汚れを擦って落とそうとすると仕上がりが悪くなることに。

手洗い洗車で二度三度と工程を分けるように、洗車機を使う前に一度目の予備洗いをしましょう。

ボディの色で傷の目立ちやすさが変わる

塗装面いくつかの層になっています。

通常の洗車などによってできる傷は、表面のトップコート部にできた浅い傷です。

トップコート自体は透明ですが、傷ができることによってその部分を通過する光が屈折や乱反射を起こし、白い筋のように見えるわけです。

傷が白く見えるので、白が際立つような塗装であるほど目立ちます。

一般的に知られている黒系などの暗い色は、白と黒のコントラストの関係になるのでよく目立つわけですね。

逆に白ならば傷と同化することで目立ちませんし、白と黒を混ぜることで出来る色であるグレーやシルバー系も傷が目立ち難い色になります。

光という観点で見れば赤、青、緑の光の三原色となるボディカラーもそのままだと白い傷が目立つ色となります。

これがメタリック系やマイカ系のような塗装面自体が光の乱反射タイプだと、傷による乱反射と見分けがつき難くなり、結果として傷が目立ちません。

洗車機を使うのはいつからOK?

塗装面に一番ダメージを与えるのは「汚れているのに何もしない」こと。

これは新車であっても同じことで、汚れが付いているのであれば新車であっても洗車しなければいけません。

ただし洗車する=洗車機を使うというわけではないんですね。

いつからOK?

塗装面の状態がポイント

まずメーカーから出荷され全国各地のディーラーに届くまでに、塗装が乾いて硬化するだけの十分な時間があります。

ユーザーの手に届くときには洗車もできる状態になっているのが基本です。

塗装面に不安ができるとすれば、ディーラーオプションなどでワックスやコーティングを施工した場合。

施工した場合は、納車日の時点で一番上に施されたコーティング剤がまだ硬化しきっていないケースが考えられるので、洗車に関しての注意事項としてユーザーに伝えられます。

ディーラーでは新車を洗車機にはかけない?!

ディーラーがクレームの原因となる洗車機を使うことはまずないと言えます。

面倒になりそうなことはディーラーもしないわけですね。

一番多いのはやはり洗車に伴うキズの有無。

さらに拭き残しによるウォータースポットが洗車機にかけない理由の一つと言えます。

ただ、それでもディーラーで保管している間にホコリが付着します。

この場合、よく水を含ませたタオルでの水拭きと乾拭きで綺麗なボディを保っているんですね。

カーシャンプーや洗剤は石鹸カスとして残る可能性があり、言ってみれば不純物なので使うのは控えられています。

洗車をする際の手順やコツを知っていれば、少しくらいのホコリはタオルだけでも落とせるわけです。

おすすめな洗車機とか洗車コースってある?

洗車機はあくまでも設置する店舗の収益性を考えて設置されるもの。

なので同じ機種の洗車機であってもオプションは店舗によって異なっているのが現状です。

ここでは洗車機で高いシェアを持っているダイフクの最新の洗車機にあるオプションを例に解説してみましょう。

おすすめはブラッシング洗浄を前にして行われる高圧洗浄「高圧トップ&サイドチルトハイプレッシャー」というオプション。

汚れをできる限り落とすことで、ブラシに付着する汚れも減り、ボディに傷をつけるリスクも減ります。

水で落とせる汚れであれば、水で落としてしまおうということですね。

そして泡洗浄。「スライディングバブル」「MDクリーマー」などがありますが、いずれもきめの細かい泡です。

カーシャンプーの泡は、ブラッシングの際の緩衝材にもなり、浮き上がった汚れを閉じ込める働きがあります。

よく泡立てることは洗車で傷のできやすさを左右する大切な要素なのです。

その他のオプションとして下回り洗浄やタイヤホイール洗浄を行うコースもあります。

新車の洗車自体はいつからいいの?

基本的には新車として納車された時点から、何かしらの洗車は可能です。

汚れが気になると思えば、その時に洗っても大丈夫なのです。

洗車自体はいつからいい?

汚れの放置はダメ!新車は意外と汚れている

ディーラーに届けられた新車はホコリまみれ。

メーカーからディーラーに陸送されるまでに、どれだけ外気に触れるのか…

そう考えると新車はホコリまみれになっていることは想像しやすいのではないでしょうか?

納車時に綺麗になっているのは、いうまでもなくディーラーで綺麗に洗車されているということ。

逆に言えば新車は洗車しなければ新車に見えないのです。

水洗いではなくシャンプー洗車がベター?!

洗車を行う人の技量や持っている道具の質にもよりますが、まずは水洗いが基本になります。

カーシャンプーを使う前には大量の水を使い、できる限りは水で洗い流すようにします。

泡による「ブラッシングの際の緩衝材」「汚れの閉じ込め」がカーシャンプーの役割です。

泡立ちが悪ければその効果は期待できません。

ここで必要となってくる泡立ての道具としてスポンジなどが使われるのです。

カーシャンプーを用いるリスクとしては、石鹸カスが残るリスクと不純物の存在。

カーシャンプーの種類によってはワックス、有機溶剤、研磨剤などが含まれていることがあります。

これらは古いワックスや塗装面の除去を目的としている物で、真新しい塗装面を持つ新車に使う意味はありません。むしろ逆効果になることも。

カーシャンプーを使うのであれば必要な道具と、使うカーシャンプーの性質も考慮してください。

コーティングを施した場合は?

コーティング車も水洗いが基本。

コーティングを施したのであれば、汚れが落ちやすくなっているので、カーシャンプーを使う必要性も少なくなっています。

様々な溶剤が含まれているタイプのカーシャンプーなどは避けたほうが良いでしょう。

ガラスコーティングなどは強固さがメリットですが、逆にワックスは落ちやすい性質を持っています。

油膜を落とすカーシャンプーや洗剤などで簡単に落ちます。

意外にもウェットティッシュに含まれているアルコール分でも油膜は落ちるので、ワックスを施した塗装面というのは常にデリケートだと言えます。

新車の洗車って頻度は?

洗車をする頻度は普段の使用している環境によって異なります。

例えば駐車場がガレージなのか青空駐車なのか。

青空駐車の車両の場合は一週間毎に洗車が必要と言われるほど、汚れなどが付着しやすい環境。

しかし洗車の頻度は、汚れの目立ち具合によって変わるものと考えてください。

ボディカラーによって汚れの目立ち具合は変わりますし、洗車の回数が増えるだけ洗車キズも増えてしまいます。

洗車の頻度が高すぎても逆に新車の輝きを失ってしまうこともあるのです。

手洗い洗車と洗車機の違いってどのくらいある?

一番の違いは傷や汚れの少なさ。手洗い洗車と洗車機では、ユーザーが求めている物も違ってきます。

手洗い洗車を生業として行うのは板金塗装やコーティング施工のプロ。必要とされれば、新車と同等か、それ以上の高級車並みに仕上げることも可能です。

人目に付くような傷なんて許されません。そのために必要な洗車にも時間を費やしますし、ユーザーもそのことを承知の上で施工を依頼するわけです。

洗車機は短時間で洗い上げる手軽さが売り。

カーシャンプーだけの最短コースなら3分、ワックスを入れても5分以内いう時間に料金を支払っているのであり、丁寧さとは真逆のものです。

とはいえ洗車機も年々進歩していて、ブラシに使用する材質やセンサーが向上しています。

結果として素人が行う手洗い洗車よりも、傷や洗い残しは少ないと言えるレベルにまで向上しています。

できれば新車には手洗い洗車がおすすめ

洗車機が進化しているとはいえ、やはり手洗い洗車の繊細な作業にはかないません。

新車には手洗い洗車というのは今も変わってはいないのです。

ただ新車の輝きを長く保つための洗車を続けるのは難しいこと。

道具も揃えばなりませんし、十分な時間や場所も確保しなければいけません。

手洗いの難しさを軽減する手段がコーティングなどによる保護膜。

汚れが落ちやすい状態にしておけば作業も楽ですし、極端に言えば雨が降るだけでも汚れを落としてくれます。

最近ではコーティングスプレーで施工できるガラス系コーティング剤というのも増えてきました。

これらを事前に施工しておくことで手洗いでも楽に汚れが落とせるようになり、洗車の際に傷をつけることも少なくできます。

洗車を怠るほうが新車の輝きを失う

洗車をする上での注意点としては、ある程度の傷ができるのは許容しなければならないということ。

これはプロでも同じことで、専用の道具がなければ隠せないレベルの傷を一般人が消すことなど不可能なのです。

新車だと思っているうちは洗車機に預けるのが怖いと思うでしょうが、だからと言って洗車を怠るほうが新車の輝きを失わせてしまう結果に。

事前にコーティング剤を施しておくのもボディをケアする一つの方法ですし、方法にこだわらずにそれぞれの良し悪しを判断したうえで車を洗えばいいのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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