【フロントガラスの曇り】視界ゼロを一気にクリアする5つのテクニック

フロントガラスの曇りはとても危険です。だいたいは徐々に曇ってきますが、雨の日は特に早く曇ります。

また多くの人が同乗するときも一気に曇って危険です。

曇りは不安ですが、曇りを除去する方法はローテクからケミカル用品までたくさんあり、状況に応じて使い分けができます。

実は意外なアイテムが曇り防止に効果があるので、覚えておくと安心です。

フロントガラスが「視界ゼロ」になる曇りを一気にクリアにする方法を覚えて、どんなときもスイスイ運転しましょう!

目次

フロントガラスの曇りは危ない!

雨の日や季節によってフロントガラスが曇り始めると、前方が徐々に見えなくなってきます。

曇りをそのまま放置すると昼間でも視界はゼロになって完全に危険です。

夜はうっすらと光る街灯や歩行者・自転車の反射材以外は何も見えなくなります。

黒っぽい服を着ている歩行者が道の真ん中を歩いていても、絶対気がつかないでしょう。気がついた瞬間には事故を起こしているかも知れません。

フロントガラスの曇りはとてもやっかいですが、基本は曇るメカニズムを知っておきましょう。

またフロントガラスは曇りやすい季節や時間帯があるので、傾向を知ることも適切な対応を取ることができます。

フロントガラスが曇る原因は?

フロントガラスが曇ってしまう原因は、車内に湿気がこもることです。

曇りが発生するメカニズムを頭に入れておくと対策が取りやすくなるので、フロントガラスが曇る悩みの大部分は解決します。

フロントガラスが曇る原因

 

曇りの正体って?

フロントガラスの曇りの正体は、車内に滞留する湿気が原因です。

水分は空気中に水蒸気として存在しています。

飽和水蒸気量といって、空気中の水分が一定の割合を越えると、空気は水分を保持しきれなくなって放出しようとして結露が起き、フロントガラスが曇るのです。

真冬になると家の窓ガラスも結露して曇りますが、メカニズムは全く同じですね。

また梅雨の季節には、車に乗り込む前に衣服などに付着した水分や外気の湿った空気が流入して、フロントガラスが曇ります。

冬には車内外の温度差が大きくなることも、曇りが発生する原因です。

フロントガラスの境界面の温度差

フロントガラスの曇りは、ガラスの境界面の温度差が大きくなることで起きます。

冬の日は車外は寒いですが、車内は暖房や乗っている人の体温で車内の温度が徐々に上がりますね。

夏は車の外は高温で暑くなりますが、車内の空気はエアコンで冷やされるために車内と窓ガラス付近には寒暖差が生じ、フロントガラスが曇るのです。

湿度が急上昇に注意

雨が降った日に車に乗り込んだ時に、フロントガラスが急に曇る経験をした人は多いでしょう。

湿度が急激に上昇するとフロントガラスは一気に曇ります。

ドアの開閉で外部の湿った空気が流入したり、衣服に付着した水分が蒸発して湿気の量が大きくなったりするのが原因です。

また梅雨時の蒸し蒸しとした日も湿度が高いので、フロントガラスが曇りやすくなります。

放っておくと視界は悪化する一方なので、対策を取らないと運転は危険です。

夏と冬の違いはある?

夏と冬では曇る原因に違いがあります。

夏は雨による水分で曇り、冬は外気温との寒暖差で曇りが発生することが主な理由です。
   

夏の雨の日にガラスが曇る

夏の雨の日には、濡れた傘や衣服から水分が蒸発して車内の空気中の水分量が増えます。

車内の温度が上がるとガラスに付着した水分が結露して、みるみるうちに曇るのです。

ジメジメした梅雨の季節は特に曇りやすくなるので、注意して運転しなければいけません。

フロントガラスに息を吹きかけただけで、急速に視界が効かなくなります。

車に乗り込む前に、傘と衣服に付着した水分をできるだけ払うようにしましょう。

冬の日にガラスが曇る

真冬の寒い日、車内は暖房でとても暖かくなりますが、車外の外気は寒く、寒暖差が夏以上に大きくなってフロントガラスが曇ります。

豪雪地帯では外に降り積もった雪で、曇りどころかガラスが凍る現象も発生します。

冬のフロントガラスの曇りはとにかくヒーターなどで急速に温めましょう。

凍結防止にカバーをかけることも、簡単にできる対策です。

乗車人数が多いと曇りがち?!

車に乗る人の数が増えると、乗る人が呼吸する分だけ体内からの水分量が増加してフロントガラスは一気に曇ります。

大人数が車に乗るときは適切な曇りの防止対策が必要です。

全員が車に乗ったらしばらく窓を開けておくか、エアコンを効果的に使うなどして曇りを防止しましょう。

雨の日には、水分をできるだけ払ってから車に乗り込むようにしたいですね。

走行中のフロントガラス曇り対処法5選

悩ましいフロントガラスの曇りですが、多くの人が実践している対処法から、特に効果のある5つのテクニックをご紹介します。

簡単にできるので、状況によって使い分けてくださいね。

フロントガラス曇り対処法

とりあえず窓を開ける

車内外との温度差が大きいときや、乗っている人の呼吸の量で曇りが激しいときは、とりあえず運転席または助手席側の窓を開けましょう。

外から風が入って車内の空気が一気に入れ替わって曇りが解消し、温度調節の効果もあります。

冬は窓を開けると寒さが我慢できないときもありますが、全開にする必要はありません。

上の方を少し開けて走るだけでも車内の空気は入れ替わります。

乾いたタオルで拭く

フロントガラスの結露が酷いときは一度雑巾でガラス全体を拭き、さらに乾いたタオルで乾拭きすると水分が除去できます。

とりあえず水分は除去できて視界はクリアになります。

しかし拭き取ったあとで再び曇りが発生する可能性があるので、応急処置であって根本的な解決策ではありません。

ガラスを拭いたあとで車を走らせるときは、エアコンの使ったり曇り止めスプレーを吹き付けたりして、しっかりした対策を取りましょう。

エアコンで湿気を除去

エアコンは車内の温度を上げ下げするだけでなく、除湿機能があります。

エアコンをオンにすると車内の湿度が下がるので、風量を強にして吹き出しをフロントガラスに向けると、曇りがみるみるうちに解消します。

但し設定温度が低いと、暑い日にはかえって曇るので、温度調節に注意しましょう。

エアコンの冷たい空気が苦手な人は外気導入モードに設定すると、窓を開けて空気を入れ替えるのと同じ効果が期待できますよ。

デフロスターでフロントガラスに風をあてる

寒い冬の夜にはデフロスターをオンにして、曇ったフロントガラスに暖かい風を当てましょう。リアガラスの曇りはデフォッガーを使用します。

デフロスターはエンジンの排熱を利用した温風を当て、結露したガラス面の水分を乾燥させて曇りを除去します。

リアガラスのデフォッガーはガラスに張った熱線で曇りを除去するしくみです。

デフロスター、デフォッガー共にヒーターの役目を果たしているといえます。
   

ケミカル用品で曇りを取る

窓を開けたり乾いたタオルで拭いたりするローテク意外に、曇り止めに効果のあるケミカル用品を使って曇りを取りましょう。

曇り止めで有名なところではクリンビューの名前をよく聞きますね。

冬などはガラスのコーティング剤を使うと、凍結しても溶けるまで時間がかかりません。

ソフト99の「フクピカ」や、窓ガラスの埃をキャッチするファイバークロスなど、使えるケミカル用品はカー用品店やホームセンターに行くと、豊富にありますよ。 

フロントガラスの曇りを予防する方法

フロントガラスは曇り始めたらとてもやっかいなので、曇りを予防することが一番の対策です。

曇り止めスプレーなどのケミカル用品は効果がありますが、ガラスの内側は意外と汚れています。

窓をタオルで拭くローテクも実は効果のある予防法です。

交通の危険の場合

フロントガラスが曇りやすい時期は、曇り予防にエアコンを使う

エアコンには除湿機能があるので、フロントガラスが曇り始めたらエアコンのスイッチを入れれば、曇りはみるみるうちに解消します。

いいかえればフロントガラスが曇りやすい時期は、あらかじめエアコンのスイッチをオンにして運転すると曇りを防止することになりますね。

曇り始めたときに慌てることがないので、ストレスなく運転できますよ。

梅雨どきなど雨の多い季節にはおすすめの方法ですよ。

ときどき窓を開けて空気循環をする

筆者がよく使う方法です。窓を少しだけ開けて運転すると徐々に内外の気温差が縮まって曇りが解消し、外気循環の効果を発揮します。

完全に曇った状態ではエアコンやデフロスターを使わないと曇りは取れませんが、「曇り始めたな」思ったら、ときどき窓を開ける方法が効果的です。

曇り始めたら窓を開け、曇りが取れたら閉めましょう。

雨が強く降るなど湿度の量が多いときはエアコンが必要ですが、梅雨時の曇りの日にはときどき窓を開けるだけで安心できます。

フロントガラスの内側をきれいに掃除しておく

フロントガラスの内側は意外と汚れています。

手垢やタバコのヤニなど、実は色々な汚れが付着しています。

内側の汚れに水分が付着しやすくなるので、曇りも起きやすくなるのです。

フロントガラスを常日ごろ、界面活性剤やアルコール分配合のクリーナーで磨いておくと、水分とガラスの表面がフィットして汚れを落とし、さらには曇りを防止する効果を発揮します。

曇り止めスプレーを使う

ソフト99やクリンビュー製品などの曇り止めスプレーを吹き付ければ水滴の付着を防ぐので、曇った都度いちいち窓を開けたり、デフロスタやデフォッガーを操作したりする手間が省けます。

また冬はラジエーターの水温がすぐには上がらず、デフロスターの温風が出るまで時間がかかるります。曇り止めスプレーも併用するとよいですね。
   

乾燥剤のシリカゲルが曇り止めに効く?!

意外なアイテムがフロントガラスの曇り止めには効果があります。

猫のトイレ用品である、猫砂に配合される乾燥剤のシリカゲルを靴下などの中に入れて車内に置いておくと、ガラスの曇りを劇的に止める効果があるのです。

よくよく考えれば乾燥剤ですから、効かない筈がないですね。

ホームセンターなどで安く売っているのですぐ手に入ります。

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デフロスターとかデフォッガーってなに?

フロントガラスの曇りを取るのがデフロスタ、リアガラスの曇りを取るのがデフォッガーです。

冬の夜、ガラスの曇りが特に激しいときに使います。

区別がよくわからない人は、この機会に知識を整理しておきましょう。

デフロスタとデフォッガー

デフロスターのしくみ

デフロスターはフロントガラスの内側の曇りを取るために使います。

エンジンの排熱を利用した、水蒸気を含まない暖かい空気を除湿したい個所へ送ることで、曇りを除去するしくみです。

なおデフロスターをオンにすると、使用する電力量が大きくなるので、カーバッテリーのためにも長い時間使わないようにしましょう。

筆者は曇りが取れたところでオフにします。温風を当てる向きをフロントガラスに集中させると、カーバッテリーの使用量が抑えられますよ。

デフォッガーのしくみ

リアガラスの内側の曇りを取るときに使いましょう。

リアガラスに熱線を張り巡らし、ガラスを温めて曇りを取ります。

デフォッガーをオンにすると、熱線の部分から曇りが取れ始め、徐々にガラスがクリアになっていくのがわかりますね。

デフロスターと同様、大きな電力量を使うのでカーバッテリーのために長時間使わないように注意してください。

デフロスター・デフォッガーの上手な使い方

ガラスの曇りは車内に湿気が滞留するために起こるので、エアコンで先に湿気を除去してからデフロスターやデフォッガーを使うと効果が大きくなります。

乗っている車がオートエアコンなら、初めからデフロスタをオンにするとエアコンは自動的に除湿が最大になりますよ。

寒い日は外、暑い日は内側の湿度が低いので、冬の寒い夜などは外気循環モード、真夏の日中などは車内循環に設定しましょう。

フロントガラスの凍結に熱湯はダメ

凍結したフロントガラスに熱湯をかければ、簡単に曇りが取れそうな気がします。しかし絶対にしてはいけません。

外気温との差による伸縮にガラスが耐えられなくなり、ぱっくりと割れてしまいます。

あらかじめコーティング剤を塗布するか、万一凍結した場合は氷を溶かす解氷スプレーを吹き付けましょう。

筆者は真冬の朝、フロントガラスにペットボトルの熱いお茶をかけたことがあります。

そのときは大丈夫でしたが、次回かけたらどうなるかわかりません。絶対真似をしないでください。

曇りは内側だけじゃない!?外側はワイパーが効果的

内側の曇りはエアコンやデフロスターを使わないと除去できませんが、外側の曇りはワイパーを動作させるましょう。

筆者も雨が降った冬の夜などは、外側が曇っているときはよくワイパーを動かしています。

内側のエアコンやデフロスターと併用すると効果はさらに増しますよ。

リヤワイパーがあれば、カーバッテリーの電力量を抑えられますね。

他にやっかいなのは運転席や助手席側の窓が曇ることで、右左折時の視界が心配になります。

乾いたタオルで拭くことが一番ですが、拭くものがないとき筆者は寒いときでもいったん窓を開けるのです。

窓を開けたとき、ドア内部との摩擦で水分がいくらかは除去され、ワイパーと同じ効果がありますよ。

まとめ

フロントガラスは、雨が降っているときや大人数が同時に乗ったとき、冬の夜に車内外の温度差が大きいときに曇りやすくなります。

曇りが酷いときはエアコンやデフロスター、デフォッガーを上手に利用すれば曇りは一気に解消します。以外にも猫砂が効くのは覚えておきたいですね。

予防は地味ですが大事です。曇り止めスプレーなどのケミカル用品やコーティング剤、解氷スプレーも上手に使いたいですが、フロントガラスの内側は意外と汚れているので曇りやすくなります。

洗車のついでにキレイにしておきましょう。

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この記事を書いた人

ブーまる編集部では、実際に車を売ったり買ったり、自分で直してみたり「やってみた」を大事にしています。中古車系記事の監修は、一般社団法人日本リユース業協会の実施するリユース検定に合格した「リユース営業士」が行っています。整備記事の一部は、現役ディーラーマンが監修や執筆を行っています。

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