フロントガラスのリペアにつて詳しく見ていきます。ガラスは割れ物なので、常に危険と背中合わせです。
前方からの飛び石で傷が付く話はよく聞きますが、軽い衝突が原因で、時間が経ってからヒビが入ることもあるのです。
ガラスのヒビや傷は修理で直せないかと考えるかと思いますが、価格はどれくらいか、簡単にリペアできるのか?不安はつきません。
修理不可能な場合は交換しかありませんが、落ち着いて傷の大きさを確認しましょう。500円硬貨の大きさに満たなければ、リペアで対応できる場合があります。
安くリペアできる傷の目安と、傷を発見した時に自分でできる応急処置も合わせてご紹介しますね。
フロントガラスのヒビや傷をリペアする料金相場は?
フロントガラスをリペアする場合、料金相場は1万〜2万5千円くらいが標準です。
車種やグレード、傷の状況や施工業者の技術力よって価格は異なるので、しっかりと見積もりしてもらいましょう。
軽い傷やヒビなら、補修方法として市販のリペアキットで応急的に直すことも可能です。リペアキットは価格が安いものは400円くらいで購入できます。
ガラスのヒビや傷は時間が重要なので、応急処置を行ったら早いうちに業者や自動車用品店にヒビや傷の程度を確認してもらってください。「修理不可能」と判断されれば交換が必要です。
ヒビ・傷のリペアはどのくらいなら可能なの?
フロントガラスの傷をリペアするには、500円硬貨の大きさが一つの目安です。
500円硬貨の大きさを越えると、見た目には治っていても後で広がる可能性があるので交換を勧められます。
タイヤのひび割れ原因
具体的に詳しく解説していきます。
フロントガラスの割れ方の種類
フロントガラスの割れ方は一様ではありません。傷の形状を細かく観察すると、4種類に分類されます。
割れ方によってはリペア可能なものもありますが、傷が目立つタイプもあるのです。
ブルズアイブレイク
名前の由来は牛の目のように見えるのでブルズアイブレイクと呼ばれます。傷の形状が丸くて魚の鱗のような形が特徴です。
このタイプはリペアした後も割と目立ちにくい傷ではあります。
ストレートブレイク
「ストレート」と呼ばれる通り真一文字にできた傷で、飛び石が命中した個所を中心に左右に伸びているのが特徴です。
放っておくと更に広がる可能性があります。リペアしても真一文字の跡が残る可能性が大きい傷ですね。
スターブレイク
線状にできた傷で、フロントガラスに光が当たる角度によっては、リペアした後も筋状に見えてしまうことがあります。
コンビネーション
フロントガラスにできる傷で最も多いタイプで、ブルズアイとスターブレイクが一緒になってできる傷です。
フロントガラスへの光の当たり方によって、残念ながら傷が見えることがあるのは厄介ですね。
リペアできるフロントガラスの傷の目安
えぐれた程度の傷や欠けなら、リペアキットの補修液で直すことができます。
500円硬貨を上回る傷や、石が命中した個所から上下左右に広がる傷だとリペアは難しく、フロントガラスの交換が必要になります。
フロントガラスの上部または左右の位置から4センチ、下部から8センチ以内の位置に傷やヒビがあると、基本的にはフロントガラスの修理を行えないことは頭に入れておきましょう。
フロントガラスの角に近い部分は力がかかるので、ヒビが成長しやすいからです。
ディーラーだとフロントガラスのリペアではなく交換?!
フロントガラスにヒビや傷を発見したとき、まずディーラーに相談することが多いと思います。
しかしディーラーにリペア施工を依頼しても、純正品のフロントガラスに交換を勧められる可能性が高いです。
ディーラーはエンジンや足回りなどのプロですが、ガラスのプロではありません。フロントガラスの修理や交換はガラス専門店に依頼することになります。
交換するしかない場合、ディーラーは純正品のガラス代・工賃・部品の価格を定価で見積りし、ガラス専門店に依頼する分のマージンを加えます。
ディーラーでフロントガラスを交換する場合、クオリティには問題ありませんが、費用は高くなりがちです。
どの程度のヒビなら車検に通る?
フロントガラスの保安基準には以下の2点があります。
- 損傷しても運転者の視野が確保できること
- 容易に貫通しないこと
ヒビは広がる可能性があるのでダメですが、欠けは広がることはないのでOKのようです。キズがあっても、リペアの補修痕があれば車検をパスする場合があります。
亀裂の程度が運転の安全性を損なうと判断されれば、車検には通りません。
ヒビや傷が運転席の目の前にあって視界を妨げたり、左右の視界を確認したときに目に入ったりする傷は車検に通らない可能性が高いでしょう。助手席側は傷があっても問題ないようですね。
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フロントガラスにヒビや亀裂が入る原因ってなに?
フロントガラスのヒビや亀裂は、前方または対向車線からの飛び石が主ですが、真冬の朝に熱湯をかけたため、強烈な温度差でヒビが入ることもあります。
事故でフレームにダメージが起きたためにヒビが入ることも原因になるのです。
ヒビや亀裂が入る原因
原因を詳しく解説していきます。
飛び石が被弾
フロントガラスのヒビや亀裂は、高速道路などを走行中、前方の車が跳ね上げたりタイヤに挟まったりした石が命中して発生します。
ダンプカーの積み荷から砂利が飛んできて、フロントガラスに点状のキズや線状の亀裂が入ることもあるでしょう。
キズの大きさは様々で、単に欠けただけの場合から、100円あるいは500円硬貨くらいの大きさになることもあります。
飛び石は避けようがありませんが、ある程度防ぐ方法は前方を走る車との車間距離を、できるだけ開けることです。
ダンプカーは砂利道を走ってきているので、タイヤにはかなりの小石が挟まっているでしょう。ダンプカーには近づかないことも、飛び石による被害を防ぐ方法ですね。
熱湯をかけてしまった
真冬の放射冷却が原因でフロントガラスに霜が降りて真っ白に凍ったとき、フロントガラスに熱湯をかけるとすぐに霜が溶けると考えがちですが、絶対にいけません。
放射冷却の朝の外気温はマイナス5℃くらい、ガラス表面も同じくらいの温度と思われます。
熱湯の温度は100℃くらいあるでしょう。ガラスは温度変化に弱く、熱湯との温度差でガラスが伸縮して耐えられなくなり、割れてしまいます。
ぬるま湯をかけるなら問題ありません。霜はスクレイパーを使うと簡単に除去できます。
フレームの歪み
飛び石が被弾したり、熱湯をかけたりしていないのにフロントガラスにヒビや亀裂が入っているときは、事故や衝突などでボディのフレームに歪みが生じたことが考えられます。
車はフレームで構成されています。このフレームが歪むと、ぴったりとはめ込まれたフロントガラスに大きな力がかかり、ヒビが入るのです。
フレームの修理費用は何十万、最悪の場合百万単位にもなってしまいます。
フロントガラスのリペアや交換する方法は?
フロントガラスのリペア施工は専門店に依頼するのが確かですが、軽度のヒビや傷なら補修方法として自動車用品店で売られているリペアキットを使い、自分で施工することも可能です。
リペアはあくまで応急処置で、最終的に交換が必要なときは、ディーラーやガラス専門店に交換してもらいましょう。
フロントガラスのリペアや交換する方法
それぞれの方法が解説していきます。
専門店でリペアする
専門店はリペア専用である独特の機器を使って、ヒビが入った部分に空気や水分が侵入しないよう真空にしてから、レジン(接着剤)を隙間なく流し込んで傷を埋め尽くします。
ヒビや傷の部分を真空にする技術は、専門店ならではです。
リペアの費用は車種や傷の程度、またはガラスの種類によって異なりますが、ガラスのプロの技術によるリペアは、自分で行うよりはるかに確実な仕上がりでしょう。
専門店に依頼するには来店予約すると良いですね。
自分でリペアする
フロントガラスに入った軽度のヒビは、リペアキットを使えば自分で補修することもできます。
大きさが100円硬貨くらい、またはえぐれ程度の軽い傷ならリペアキットで対応可能です。
ただ市販のリペアキットのレジンは、業者が使用しているものと比較すると、扱いやすいかわりに仕上がりや強度の面で劣ります。
修理が前提ならヒビや傷のある個所に応急処置シールを貼るのもありです。
リペア修理で対応できた場合でも、あくまで応急処置です。早い時期にカーディーラーや修理工場に持ち込んで、傷の程度を確認してもらってください。
フロントガラスを交換する
修理した個所は基本的に再度リペアすることは難しくなります。
フロントガラスの交換が必要と判断されると、大体の相場価格として交換の施工費用は50,000~100,000円くらいですが、正確には見積もりをとる必要があります。
ガラスも純正品や社外品、または輸入品など色々な種類があります。
車種に加えて傷の程度など様々な要素が絡むので、交換費用を一概に示すことはできないのです。
フロントガラスの交換に車両保険を使うことはできますが、1等級ダウンして保険料が値上がりします。
交換価格と保険料が上がる分を比較して、自腹で交換した方がよい場合もあるのでよく検討しましょう。
フロントガラスの交換は情報収集が大切
自分でフロントガラスのヒビリペアは止めたほうが良い!?
自分でフロントガラスのヒビをリペアすると、補修したつもりが更にキズを広げてしまって、結局、交換するハメになることもあります。
リペアキットで施工するのはプロでも上手くいかないことが多く、素人が完璧に行うのは無理でしょう。
自分でリペアはやめたほうが良い理由
理由を詳しく解説。
修理したガラスは失敗しても再修理できない!?
フロントガラスのリペアに失敗して、再度リペアを行うことは不可能ではありませんが、かなり難しく仕上がりは悪くなりがちです。
補修液を飛び石が命中した個所に注入しても、傷の端まで入りきらず傷が残ってしまうこともあるんです。
命中した個所に補修液が入っているので傷の端っこの部分に注入することはできず、再度のリペアは困難です。
フロントガラスのヒビを修理しても絶対ではない
フロントガラスのリペアを行っても、絶対大丈夫ということではありません。ガラスは一度キズがついてしまうと、モロくなるからです。
最終的にはフロントガラスの交換が必要なこともありますが、リペアしておけば割れる確率を抑えることはできるでしょう。
程度によりますが、リペアが可能な程度の傷なら施工をプロの専門業者に依頼しましょう。
プロは仕上がりがキレイで、素人が施工するよりもしっかりと強度を確保します。
業者によっては補償制度を整えています。加入すればリペア施工後1年以内に傷が付くと、フロントガラスの交換費用サポートなどの補償が受けられるので、依頼時に補償制度の有無を確認しましょう。
フロントガラスのリペア後に再発しても業者なら安心?!
フロントガラスのリペアを行っても、ヒビが入った時点でガラスの強度は落ちているので再発する場合があります。
時間が経ってから再発することもあるでしょう。そのときは車を持ち込んで業者に見てもらってください。
フロントガラスの交換が必要な場合もありますが、ヒビや傷の程度が小さければ運よく再修理だけで済むこともあるからです。
再発した場合はすぐに連絡して、ヒビや傷の状況を確認してもらいましょう。
フロントガラスのヒビをそのままにしない方が良い理由
ガラスは温度変化で伸縮する性質があるので、走行中の振動や温度変化で亀裂がさらに広がる可能性があります。
ガラスは一度キズがついてしまうとモロくなるので、ヒビを放置してはいけません。
自分でリペアはやめたほうが良い理由
それぞれ詳しく解説します。
フロントガラスのヒビは応急処置が必要
フロントガラスにヒビが入ったときは、すぐに応急処置を行ってください。
ヒビの隙間に水分や油分が侵入するので、応急処置は時間が重要です。そのまま乗り続けていると、道路交通法違反に問われかねません。
リペアキットが無いときはセロテープを貼って、応急的に水や油分の侵入を防ぐ方法もあります。
ヒビを拡げないための走り方
ヒビは走るときのボディの歪みや振動、温度差が原因で拡大します。速度の出し過ぎに注意しましょう。
ドアを閉めるときも注意が必要で、勢いよく閉めてはいけません。衝撃でヒビが拡がる可能性があります。
気圧の変化も禁物なので、ドアを閉めるときは窓を数センチ開けると良いですね。
ヒビは温度変化でも拡がるので、エアコンをつけるときは風がヒビの個所に当たらないようにして、ガラス表面の温度を一定に保つことも大事です。
市販のガラスリペアキットにはデメリットがある?!
フロントガラスにヒビや傷が入ったとき、市販のリペアキットを使えば自分でリペアできます。
リペアキットも自動車用品店では安いと1,000円未満、高くても3,000円くらいなので費用も大してかかりません。
デメリットとして、出来具合は個人の技術力による差が大きくなることがあげられます。
見た目は上手くリペアできたように見えても、一般のドライバーは日常生活でもガラスの扱いには慣れていません。後で傷が広がることもあります。
リペアキットはあくまで応急処置なので、後で業者に確認してもらいましょう。
まとめ
フロントガラスのヒビや傷が、次の3要素に当てはまればリペアだけで対応できる可能性があります。
- 大きさが1.5センチ程度、欠けやえぐれ程度の傷
- 傷が左右に広がっていない
- フロントガラスの隅っこに近い位置にない
ヒビが広がらないよう、応急処置シールやリペアキットで早めに対応しましょう。
最後は業者にリペアを依頼すれば、ヒビが再発する可能性はあっても、割れる確率は抑えられます。
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